開設から10年後の昭和54年(1979年)に発行となった10周年記念誌
「望みあらたに」には、その4年後にオープンする北海道リハビリテーション
センター療護部の構想が載っています。
それによれば開設10年にして、重度の障がいによって家庭復帰困難な利用者
の増加と、利用期間の長期化が起きていることが、うかがえます。
この時点で、道内の身体障害者療護施設は9施設にとどまり、待機者総数は
100名を超えていたようです。そのため入所希望があっても先に10名も
待機者がいれば、いつ入所できるかはめどが立たない状況でした。
そのような状況下、重度の肢体不自由者と視覚聴覚障害を併せ持つ重複障害者を
積極的に受け入れることをコンセプトの一つにあげているのでした。
ちなみに、この「望みあらたに」の名付け親は、この時の編集委員でもあった
堂前文男 現理事長です。