昭和58年4月にオープンした北海道リハビリテーションセンター療護部は、当時の
北海道では100名程度の待機者がいるはずでしたが、定員である50名が満床と
なったのは10か月後のことでした。
また、肢体不自由と視覚聴覚障害の重複障害の方を積極的に受け入れるという方針に
より、開設当初より重複障害を持つ利用者がいた半面、ADLの自立度の高い利用者も
多く、用意していた設備では不足なこともありました。
たとえば、重度障害によりオムツ使用者が多くトイレ使用者は少ないだろうという
予想は外れ、トイレが足りなくなり男子職員用のトイレを利用者用に改造しました。
食事も同様で食堂に出てこれる利用者は少ないだろうと予想していましたがこれも
大きく外れ、食堂を拡大したのでした。
天寿会開設10年にして障がいの重度化が課題となっていたように、療護部が開設して
数年後には、利用者の高齢化が次の課題となっていきました。